膵臓を悪くして禁酒していたはなし

主語を大きくしすぎて炎上する、ということが多い昨今なので、予め断っておきます。

この話は、性格や体質に大きく依存するものです。全ての文の頭に「わたしの場合」が付くと思って読んでください。

あと無駄に長文です。すみません。

 

禁酒をするに至った経緯

1. 糖質制限

4〜5年くらい前に、糖質制限をしていました。大好きだった日本酒を控え、低糖質な焼酎などをよく飲みました。

食べ物は、米は朝のみ、昼晩は主に肉類を食べていました。あとチーズやアボカドとかをおやつにしていました。糖質制限的にはマヨネーズはオッケーということで、マヨネーズなんかも結構使っていました。

過去様々なダイエットに失敗していたのですが、好きなもの(肉類やアルコール)をやめなくてよい、というので、初めて成功したダイエットでした。効果はかなりあり、トータルで8キロくらい落ちたのではないでしょうか。

しかし、この頃の食生活(低糖質高タンパク高脂肪)が、私の内臓をじわじわと蝕んでいたようです。

 

2. 母の癌

5年ほど前、母が膵臓癌を患いました。正確には、ずっと進行していたものが発覚しました。ステージⅣでした。

結局母は1年半ほど前に亡くなりましたが、それはまた別の話としておいておきましょう。

母から、症状について、色んな話を聞きました。癌発覚前に「焼肉を食べるとお腹を壊す」「サバを食べて、あまりの腹痛に救急車を呼んだ」ということが度々あって、「あれは膵臓のせいだったんだねぇ」という話をしていました。

 

3. 身体の調子の変化

まず現れたのは高血圧でした。加工肉食品をよく食べていたので、塩分の摂り過ぎと高脂血症が原因だと思われます。70-90台だった血圧が、90-130まで上がりました。これが3年半前くらいかな。

次に、よくお腹を壊す、いや、常にお腹がゆるい状態になりました。胃腸だけは丈夫だったのに…。3年くらい前のことです。

そして、アルコールに弱くなりました。2年半前の5月にキノコ亭をしたのですが、かなり悪酔いしてしまいました。

 

で、これはおかしいぞ、ということで、母のかかりつけのお医者さんに検査してもらうと…、「慢性膵炎」という診断でした。膵臓が弱って、膵液が膵臓自身を溶かしてしまうという病気です。

 

「油分、特に乳脂肪を控えて、お酒はやめなさい」という診断でした。

糖質制限の終わりと禁酒の始まりです。

 

禁酒中の飲み会

1. 飲食そのもの

急に禁酒を言い渡されたので、はじめのうちはかなり辛かったのを覚えています。お酒のおいしさを知っているだけに、我慢するのはしんどかったです。大量の薬を飲まなければならなかったのも、年寄りみたいで恥ずかしかった。

脂っこいものは今でも大好きなのですが、当時はほんとうにすぐお腹が痛くなるので、そういうものが食べられないのも苦痛でした。(つい食べてしまってお腹が痛くなるのも)

とにかく、飲み食いそのものについては、慣れるまでは苦痛ばかりでしたね。

慣れてくると、ノンアルビールを飲んだりして、少しずつ気の紛らわし方を覚えていきました。お腹の痛くなる食べ物も、少しだけ食べるとか、食べたあとにお腹が痛くなるのを見越した上で時間をみる、とかで、ストレスなく楽しめるようになりました。

 

2. シラフで盛り上がること

これは当初からあまり苦痛を感じませんでした。

元々よく喋る陽気な性格なのと、人に会うことそのものが大好きなので、酔っていても酔っていなくても、同じテンションで居れました。

あと、基本的に素面なので、みんなの話をよく聞きよく覚えていられる、ということがてきるようになりました。

また、次の日にお酒が残る地獄を味わうことがなくなりました。(これは大きい)

 

禁酒が明けたはなし

禁酒を始めて1年くらいすると、酷い症状はなくなりました。薬をやめて、食事療法のみに切り替えました。

その後は、良くなったり悪くなったりしながら、長期的には少しずつ良くなっているようでした。

が、今年の8月くらいに、ちょっと無茶をやらかしました。

ドラクエ11を1週間で90時間やるとか、仕事を短時間に詰めてやるとか、そういうことをしました。思いっきり身体壊しました(精神は充実していた)。

高熱を出して、お腹を下して、胃がムカムカして、膵臓のあたりも痛い…。やばい、これはいよいよ膵臓が半分くらいになったのではないか…と心配になり、同時に、セカンドオピニオンも欲しかったので、それまで通っていた病院とは別の、家の近くの消化器内科の専門医にかかりました。

丁寧なカウンセリングと検査で、出た結果。「膵臓は元気です」「コレステロールが高い」「アルコールは嗜む程度に。むしろカロリーを気にして」「膵臓のはたらきは弱めだけど、診断がつくような程ではない」ということでした。

長い禁酒生活が実を結び、少し膵臓が良くなったのでしょうか、それとも前の先生が大袈裟目に言っていたのか…(直前の胃腸の不調はストレス起因だという結論に)

ともかく、今でも、生クリームとかチーズをたくさん食べると、必ずお腹を下すので、まあこの辺は付き合っていくしかなさそうですね。

 

禁酒生活を振り返って

飲み会というものに「うまいものを食べてうまい酒を飲む」という意義を求めるならば、私の禁酒生活は制限が多いものでした。

が、私にとっての飲み会は「(アルコールが入って程よく饒舌になった)人とコミュニケーションを楽しむ」ことだったようです。それを改めて実感できたのが、この2年半の禁酒生活でいちばんの実りでしたね。

 

今後は、内臓を労わりつつ、お酒は嗜む程度に楽しみたいと思います。

 

あ、糖質制限で痛い目にあったので、私に糖質制限を勧めるのはやめてください…。あれは内臓の強い、選ばれしもののためのダイエットなのです(あるいは高脂肪食品もやめられる人)